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高次能機能障害と後遺障害と被害者請求

交通事故で脳を損傷した時の後遺症

交通事故による死傷者は後を絶ちませんが、一命をとりとめても後遺症や障害が残ったり、脳が損傷したことにより集中力や記憶力が落ちたり、感情の起伏が激しくなる高次能機能障害を発症するなど日常生活に支障をきたす障害が残ってしまうケースは、報道されないだけで少なくないのです。それほど恐ろしい交通事故ですが万が一、このような事故が自分やその家族、身内などに起きてしまった場合、損害賠償や慰謝料を求めるにしてもどのような手続きを踏む必要があるのかという仕組みや方法は知らないものです。ただ、知らなくても相手の保険会社が手続してくれるから問題ないという声もあります。確かに保険会社に任せれば確かに面倒な手続きはしなくて済みますが、実際の相場よりも低い金額で請求されるなどデメリットも少なくないため、一定の理解をしておいて損はないのです。

高次能機能障害なら被害者請求

交通事故により負傷し、その治療の甲斐もなく残ってしまった症状を後遺症と言います。一方、交通事故によって被害者が受けた精神的、肉体的な障害が、将来において回復が見込めない状態となるのが後遺障害です。これが認められるには交通事故とケガとの因果関係はもちろん、医学的にも証明され労働能力の低下を伴い、自賠責基準の等級に該当するなどの要件を満たす必要があります。
この後遺障害は、事故発生から6か月が経過した後、症状が治る見込みがなく、医師が症状固定と診断した後、損害保険算出機構が認定するという流れになります。

ここでポイントとなってくるのが症状固定で、これ以上症状の回復が見込めないという状態です。この症状固定後に残った症状が後遺障害となり、これが認定されるとそれに応じた等級の後遺障害慰謝料、逸失利益などを請求することができます。また、この症状による治療を継続するかどうかの判断は、上記のように概ね6か月以上経過した後となりますが、あくまでも目安のためケガの内容によって異なります。特に脳に損傷を負ったことで発症する高次能機能障害においては、受傷後少なくても1年が経過した時点になります。しかもこの障害は記憶障害、注意障害、気分動障害を発症しますが、本人には自覚症状がないことが多く、しかも脳の精密検査でも異常を確認できないことがあるなど厄介です。それによって等級の認定が難しくなり、慰謝料の請求などがしにくいという難しさが、まだまだ課題として残ります。

後遺障害の請求方法には、保険会社に任せる事前認定と自ら行う被害者請求がありますが、高次能機能障害となれば現状では保険会社ではなく、この分野が得意な弁護士に依頼しての被害者請求が現時点では妥当だと思われます

Published in交通事故専門弁護士