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交通事故で加害者が痴呆症患者であったら弁護士に任せよう

運転手が痴呆症

高齢化が進んでいるせいか最近の交通事故では、ハンドルを握っている運転手が痴呆症の患者である事が増えてきています。ときに被害者が亡くなってしまうこともある痛ましい事故で、その責任を問うことが出来るのかということが問題です。自動車保険では、たとえ痴呆症であったとしても被害者の救済ということで賠償金の支払いが行われます。

ただし、自賠責保険だけなのか、任意保険も加入しているのかということでどこまで賠償が行われるのかが変わってきます。自賠責保険だけであれば金額が低く、死亡事故であったときには残された家族が暮らしていくことが難しい金額になってしまいます。保険だけでは賠償できない金額であれば、足りない分はどうするかというと被害者から加害者に対して直接賠償してくれと請求が行われます。その時本人の資産では支払いが難しいというときには、家族に賠償責任が発生するケースもあります。

それから民法713条では精神上の障害で何をしているかわからない状態にある人に対して、民事上の責任を負わないと決まっています。責任無能力であるとされたら、やはり賠償責任は監督義務のある家族が負うことになります。

なお運転者と同乗者の怪我の治療費や車の修理費については、保険会社から保険金の支払いを拒否される可能性こともあります。それは保険に脳疾患や心神喪失などが原因で損害が生じたときには保険金を支払わないという文言が入っているからです。高齢ドライバーはどうなるのかは保険会社ごとに異なるので、契約をよく確認しておくべきです。

家族の賠償責任

家族の賠償責任についてもう少し詳しく見ていくと、すべてのケースで発生するわけではありません。監督義務を十分に果たしていたならば、その賠償責任を問われることはないからです。家族が賠償することになるのは、事故が起きたときに異常があると発覚したのではなく、それ以前からわかっていたにもかかかわらず車の運転を許していたという場合です。本人が言うことを聞かなかったとしても、車のキーを取り上げたり免許証を返納させたりと行った行動を起こさなかったということで、家族は監督義務を怠っていたとみなされてしまいます。

それから交通事故を起こしたら民事責任だけでなく刑事責任を問われることもあります。しかしながら刑法39条で物事の善悪を判断する能力がない心神喪失者を罰することはない、ということで刑罰が当たられずに終わる可能性が高いです。

一方で交通事故が起きた後に痴呆症であるということがわかったときには、本人も家族も車の運転をしてどうなるのかという予知はできません。本人が心神喪失者となり、家族は監督義務が発生しないということで賠償責任を問われないことになります。

ここまで痴呆症の患者が加害者であるケースについてまとめてきましたが、徘徊して交通事故の被害者となることもあります。損害賠償を請求しようというときには、仕事を休んだり後遺症でこれから収入が減ってしまうことを計算するわけですが、無職の高齢者はしごとをしているわけでもなく逸失利益を請求できません。それに痴呆症であったときには、交通事故による後遺症が発生してもある程度差し引かれて評価されます。それにより賠償金額が減ってしまうのです。

このように交通事故で痴呆症の患者が当事者の一人となったときには、加害者であるにせよ被害者であるにせよ揉める可能性が高いです。そのときに、素人では議論をすることは難しいですから、過去に多くの案件を手がけてきた実績のある弁護士に任せるべきです。ネットでは無料相談を受け付けている弁護士事務所がいくつもありますから、その中から頼れそうな弁護士を探してみましょう。

Published in交通事故専門弁護士